諦める力
著者:為末大の「諦める力 勝てないのは努力が足りないからじゃない」を読んだ。
概要としては諦めることを積極的に自分で選択することで新たな可能性を見出したり、人生がもっと楽に生きれたりするという感じ。
この本で印象的だったのが、冒頭で語られている「諦める」という語源。
「諦める」は「明らめる」という仏教用語が語源で心理や道理を明らかにして見極めるという意味である。
この本のテーマがその一言に集約されている気がする。
自分を客観的に冷静に分析して明らかにして見極めて今を理解して選択する。
そこで何かを捨ててもそれは努力が足りないとかそういう根性論ではなくて、自分が理性的に主体的に選び取った未来であるということを言いたいのであろう。
また、何回か出てきた言葉に「トレードオフ」があった。これも同じようになにかをするにはなにかを捨てなければ、それこそ諦めなければならない。
それも上と同じように自分で選ぶということなのだろう。
この本で自分の考えと似ている部分としては「人生は暇つぶし」ということだ。
自分も常々そう思う。
だから楽しいことを全力でやりたい。
日本は特に誰かの尺度や評価を気にして生きることが多々あるが、自分ランキング・尺度を持って、何が自分に必要か大切かを見極める、それこそ諦める力だと思う。